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サイナスリフトセミナー

今度開催されるサイナスリフトセミナーの宣伝です。
おかげさまで、第一期の定員20名は既に満席となりました。今後の日程は現在では未定なんですが、今後も応募していただければ次回の御案内を差し上げますので、案内が欲しい方は引き続き申し込んで下さい。

さて、これは昨日の症例ですが、大きな歯槽中隔があります。この場合二つのウインドウを開けてアプローチする方法が一般的です。しかし、ラテラルアプローチで後方のウインドウを開けると目視できないので作業が困難です。歯槽頂アプローチだとインプラント埋入時にプラットフォーム部の歯槽骨が完全には治っていない可能性があります。上顎第二大臼歯部には既存骨がありますが、同部のハンスフィールド値は70以下で、歯槽頂に大きな穴を開けると治癒に時間がかかるだけでなく、既存骨の厚みがあるので、既存骨の奥深い部位でシュナイダー膜を扱うのは、これもまた目視で作業をすることは不可能です。

そこで、最初に開けたラテラルウインドウからピエゾで歯槽中隔をくりぬいて中隔の骨はそのまま上方に持ち上げ後方のサイナスリフトを行いました。作業中にシュナイダー膜に穴が空きましたがコラーゲンメンブレンで床を作りました。CTではシュナイダー膜の肥厚と出血で一時的に膜が肥厚したように映りますがシュナイダー膜が破れていない場合でも術後にはこのように肥厚が起こったように映ります。この肥厚は一般的には1ヶ月程度で正常像になる場合がほとんどです。
シュナイダー膜が破れても処置する方法をマスターすると積極的なアプローチを選択することが可能になります。この場合移植材の種類や、血液との調合具合、コラーゲン膜の種類と扱い方、うまく膜が安定しない場合の対処法、術後の投薬、感染した時の対処法、いろいろな選択肢と対処法を示しますが、先生方と議論したいと考えています。

術前のCT画像ですが、左側の上顎洞には大きな歯槽中隔があります。インプラントの理想的な埋入位置はちょうど中隔のある場所なので中隔の後ろにも骨を造ることにしました。

術後のCT画像ですが、左上の9枚の断層写真の上の3枚にはウインドウの骨が映っていますし、左下のパノラマ像では持ち上げた歯槽中隔の薄い骨が映っています。

ラテラルウインドウを開ける方法はいろいろありますが、今回はピエゾを使用しました。

今回はピエゾで窓を開けましたが、シュナイダー膜を破いてしまいました。

シュナイダー膜を歯槽中隔の上部の位置まで剥離し挙上します。穴が空いているのは中隔より前方の部分ですが、この穴は縫合すること無く、シュナイダー膜で塞ぎます。
シュナイダー膜を破いてしまった時は明示野で作業をする為と、今回は左に見える中隔に穴を開ける必要があるので最初に開けたラテラルウインドウはスタンツェで大きく開けよく見えるようにして、作業し易くします。

歯槽中隔にピエゾで穴を開け、中隔部の骨は上顎洞後方部へシュナイダー膜と一緒に持ち上げました。

中隔を拡大し、後方のシュナイダーメンブレンを持ち上げます。

中隔部の骨を上方までカットし単一空洞としてシュナイダー膜を持ち上げコラーゲンメンブレンを貼り付けました。

ゲル化した血餅と骨移植材を混和し、少しづつ上顎洞底に隙間の無いように貼り付けて行きます。コラーゲンメンブレンと移植材の間には空洞がありますが、通常はこの後1~2週間までシュナイダーメンブレンが腫れ上がり隙間は無くなり、1ヶ月後には正常な上顎洞像を観察できます。

縫合が終了した状態です。

サイナスリフトセミナー

今度開催されるサイナスリフトセミナーの宣伝です。
今回のサイナスリフトセミナーではシュナイダー膜が破れた時の対処法のお話もさせていただきます。シュナイダー膜が破れた場合、一般的にはサイナスリフトを中止する、破れたシュナイダー膜を縫合する。破れた穴をCGFやコラーゲンメンブレンで塞ぐ、などの手法がありますが、破れた穴が大きい場合は、ただ、破れた穴をCGFやコラーゲンメンブレンを置いてくるだけでは、右側のように破れた穴から移植材が溢れてなだらかで無い状態の骨ができたり、場合によっては上顎洞内の一日1.8リットル出ると言われる粘液の流れが悪くなって上顎洞炎の原因となる可能性もあります。このような凸凹した形態で骨が固まらないようにする為には、どのようにシュナイダー膜を剥がして加工し、コラーゲンメンブレンを設置するか?などのポイントをお話します。

日本口腔インプラント学会のランチョンセミナーで講演

今度の日本口腔インプラント学会のランチョンセミナーで講演をさせていただくことになりました。講演内容はBiomet3iのインプラントを使用したAll-on-4です。

口腔インプラントの勉強会

昨日は私の医院は休みだったが、私の医院でZIMMER-BIOMET社という整形外科領域では世界で名の知れたの口腔インプラントの勉強会があった。講師は私で、生徒はZIMMER-BIOMET社の社員だ。口腔インプラント業界はストローマン社ノーベルケア社、ZIMMER-BIOMET社、デンツプライ社がある。それぞれの会社が複数のインプラントのラインナップを揃えているが、それぞれのインプラントには特徴がある。私は過去から現在まで上記のメーカーのメーカー公認インストラクターの経験があるが、これらのインプラントはどれも一流品で、どれが一番良いということはない。それぞれのインプラントの個性を生かす場がある訳で、営業マンはそれを理解する必要があるのだ。

しかし、時代は進んでいて、私の医院からインターネット回線を使って、東京、大阪、福岡の本社や営業所をつなげてオンライン会議が可能だ。私が抗議した内容がリアルタイムで全国に届き、リアルタイムで質疑応答が可能なのだ。このような設備が常設では無く、持ち運び可能な状況で構築できるとは随分時代は進歩したものだ。

サイナスリフトセミナー

今度開催されるサイナスリフトセミナーの宣伝です。

今回はどんな状況でも、シュナイダー膜が破れた場合でもサイナスリフトを成功させることがテーマのセミナーですが、サイナスリフトをマスターすると治療の範囲が広がります。パウロ・マロが提唱するAll-on-4という治療法がありますが、日本人の上顎の場合、骨幅や高さが足りない場合がしばしばあります。パウロ・マロは全体の症例の15%はザイゴマインプラントを併用することによって即日の固定性のテンポラリーを装着していますが、ザイゴマインプラントは埋入手術時に高度なテクニカルスキルを要求される上に、後に撤去が必要になった場合にリスクがあります。吉岡歯科医院ではAll-on-4にサイナスリフトを併用することによって、ザイゴマインプラントの使用を回避する術式を行なっています。

上下にインプラントを埋入し、同時に左右のサイナスリフトを行い、手術当日に固定式のテンポラリーを装着します。

6ヶ月経ってからサイナスリフト部にインプラントを追加します。

最終的にボーンアンカードブリッジにします。

薄い骨を残した状態でピエゾのチップを骨に当てシュナイダー膜を剥離しやすくします。

作業をやりやすくする為にウインドウをスタンツェで大きくします。

上顎洞に骨シリンジを使用してバイオスを入れます。

露出したインプラントをバイオスで被覆します

反対側です。

ネオバイオテックの回転器具で骨を一枚残してラテラルウインドウを開けます。現在はこの器具は使用していません。

インプラントを埋入します

サイナスリフト時にシュナイダー膜に穴が空きましたのでCGFで閉鎖します。

サイナスを含めバイオスを充填します。

ファイナルの補綴物が装着された状態です。

サイナスリフトセミナー

今度開催されるサイナスリフトセミナーの宣伝です。
サイナスリフトを成功させる考え方や方法をお話しします。サイナスリフトには歯槽頂アプローチと側方アプローチがあります。一般的には側方アプローチは明示野で作業がしやすくシュナイダー膜が破れた場合にも対処が楽です。また、インプラント埋入部の骨を破壊しないので、インプラント埋入時に損傷の無いプラットフォーム部での埋入が可能です。しかし口が開かないなどの場合や大きな隔壁、複雑な上顎洞形態の場合など側方からのアプローチが難しい場合は歯槽頂アプローチを行います。この場合インプラントの同時埋入を行わないのであれば術野を直視しながら側方アプラーチと同様のステップでサイナスリフトを行うことが可能です。また、この場合もシュナイダー膜が破れた場合はラテラルアプローチと同様の対処法でサイナスリフトを成功させることが可能です。

上のパノラマレントゲン写真は左右のサイナスリフトを行なった後にインプラントを埋入し、治療が終了した時点での状態です。この患者さんは顎関節症で開口量が少なく、ラテラルアプローチでのサイナスリフトが困難だったので、両側共クリスタルアプローチでサイナスリフトを行いました。

サイナスリフトセミナー

今度開催されるサイナスリフトセミナーの宣伝です。
サイナスリフト時にシュナイダー膜が破れても、確実に結果を得ることができる術式を学んでいただきます。

上のレントゲンは治療終了時のパノラマレントゲン写真です。サイナスリフト後6ヶ月経過してからインプラント埋入を行い、その後6ヶ月後に二次opeを行い、その後仮歯を使用しながら通常の咀嚼を行なってもらい、顎位が安定した後、補綴と言うタイムスケジュールです。

抜歯後1ヶ月程度間を開けてからサイナスリフトを行います。

この当時はネオバイオテック社のインスルメントでサイナスウインドウを開けていました。現在は別の会社のインスルメントに変更しています。

骨が薄く残った状態でモーターでサイナスウインドウを開ける作業を終了します。この時点では薄い骨があるので、薄い骨にピエゾのチップを当てて、シュナイダー膜と骨との結合を緩めていきます。

シュナイダー膜に穴が開いてしまいました。穴が大きくならないように、シュナイダー膜の洞底側から剥離を開始し、シュナイダー膜にテンションがかからないようにしながら剥離を進めます。

残念ながら、シュナイダー膜は大きく破れてしまい、破れた断端を引っ張って縫い合わせることもできない状態になりました。このような場合は術野がよく見えて、器具の到達が容易で、作業しやすくする為にスタンツェでサイナスウインドウを大きく開窓し、骨を作りたい部分のシュナイダー膜を大きく完全に剥離します。

上顎洞底に血餅で固めたBio-ossを貼り付けていきますが、その作業の前にBio-ossが上顎洞内に散らばって自然口を閉鎖しないように、上顎洞上部をコラーゲン膜で塞ぎます。

ボーンシリンジでBio-ossを上顎洞底から順番に詰めていきます。

剥離子を使用してBio-ossを洞底に押さえつけるようにして塗り固めます。この作業をBio-ossをボーンシリンジで洞内に入れる度に繰り返します。

上顎洞底には血餅で固められたBio-ossが張り付いています。下に見えるのはコラーゲン膜ですが、今度はこのコラーゲン膜を写真では上方向に持ち上げて移動し、Bio-ossをカバーするようにします。

この当時は小さな穴はCGFの塊を単独でコラーゲン膜の代わりに使用していた時期もありましたし、併用したこともありましたが結果は使用しない場合とあまり変わらないようです。

Bio-ossの上にCGFを載せ、コラーゲン膜をその上に張り付くように位置を変えています。

先程は下にあって上顎洞内にBio-ossが散らばることをストップする目的であったコラーゲン膜を持ち上げて、今度はBio-ossを直接カバーする状態にもっていきます。

縫合ですが、ウインドウの骨は無い状態は、チタンメッシュで閉鎖すること無く、そのまま縫合をします。

いくら慎重に作業をしても、シュナイダー膜は破れる人は、どう言う訳か破れます。15%程度はどんな名人が行なっても破れるようです。

反対側です。

先程と同じですが、骨を一層残してウインドウを開けるのを終了します。

こちらもシュナイダー膜に穴が開いてしまいました。

こちらはコラーゲン膜を残ったシュナイダー膜で空中に固定できましたので、シュナイダー膜の上に、コラーゲン膜を置いて、そのままBio-ossを上顎洞底から詰めていきます。

Bio-ossを洞底(写真では上方向)に押さえつけるように設置していきます。この時にBio-ossはできる限り緊密に充填することがポイントで、ふわっと入れると術後感染のリスクが上がります。ウインドウ付近には必ずしも人工骨の存在が必要という訳ではありませんが、人工骨の量が少ないと必要な場所に残らないことがあります。私の場合は片側で2gのBio-ossを使用することが一般的です。また、Bio-ossは静脈血をシャーレ内で硬化させた血餅と混和して用いますが、上の写真のように、白い部分が残った状態で使用すると扱いやすいです。血餅の量が多すぎるとベチャベチャになって流れ落ちてしまいます。

縫合が終了した状態です。