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ザイゴマインプラント

ザイゴマインプラントは現時点ではノーベルバイオケア社からしか出ていません。しかし、ノーベルのタイユナイトと呼ばれるインプラント表面はインプラント周囲炎をひき起しやすいと言われています。このインプラントでオッセオインプランテーションを期待する場所は先端の15mm程度だけなので、あとは機械研磨面仕上げにしていただけると、付着歯肉の少ない上顎小臼歯部にはありがたいです。年末にBiomet3iのCEOが我家に来た時にBiomet3i社製のザイゴマインプラントを作るように御願いしましたが、果たして可能でしょうか?

注釈)インプラント治療に伴う合併症として、インプラント周囲炎が最も一般的におこる問題です。インプラント周囲炎の主原因はインプラント表面に細菌が付着し、インプラント周囲の骨や歯肉に感染し、歯肉や歯槽骨に炎症を起こし、最終的にはインプラントを支持している歯槽骨の吸収を引き起こしインプラントが脱落してしいます。

ザイゴマインプラントは頬骨に支持を求めたインプラントですが、実際に骨とオッセオインテグレーションしている部位は先端の15mm程度です。現代インプラントの基本となったブローネマルクインプラントは世の中に出た時はターンドと呼ばれる旋盤機械仕上げのインプラントだったのです。その表面性状はインプラントの表面が光を反射するような凸凹の少ない構造だったのですが、骨との結合力が弱いので、インプラント表面をブラスト加工や酸エッチング加工などで、凸凹をつけ、表面積を大きくする加工を施すようになりました。ノーベルバイオケア社は2000年にタイユナイトと呼ばれる陽極酸化処理を行なったインプラント表面に変更になりました。この表面構造は従来のターンドと呼ばれる旋盤機械仕上げよりずっと骨との結合がよくなりましたが、同時に細菌感染に弱くなり、インプラント周囲炎を惹起することが増えてきたのです。

現在は2019年で、この原稿を書いた2013年から6年経過しました。2013年当時、ザイゴマインプラントはノーベルバイオケア社からしか出ていませんでしたが、現在では10社程度から販売されており、ノーベルバイオケア社以外では、インプラントの先端部以外の表面構造はスムーズで凸凹の無い構造をとっているザイゴマインプラントが存在します。

2012年の年末、Biomet3i社の女性CEOが私に会うために名古屋に来た折に、インプラント周囲炎になり難いBiomet3i社のオッセオタイト表面でザイゴマインプラントを作れないか?と相談したところ、通常製造ラインには無いので、スペシャルラインを作って個別注文に応じるという返事を貰いました。